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ETF参考価格(QIV)についてETFは1物2価 ETFは取引所で株式のように売買できる一方、投資信託の側面を持ち合わせています。これは2つの価格が存在することを意味します。取引所で成立するETFの市場価格と投資信託としての「価格」すなわち基準価額(一口当たり純資産)の2つです。例えば、日経平均株価連動型のETFは一般に、日経平均構成銘柄の多くを実際に保有しています。つまり(現預金等を含む)保有銘柄全ての時価を足し合わせれば、ETFの投資信託としての時価を算出できます。普通に考えるとこの時価と市場価格とは一致するはずです。しかし、必ずしも両者は一致しません。市場価格は売りと買いの需給要因で、しばしば理論的な価格からかい離するためです。 ETFの魅力の一つは信託報酬など保有コストの低さにあります。しかし、需給要因で市場価格が上ブレしている局面でETFを購入すれば、保有コストの有利さが吹き飛んでしまう恐れもあります。とりわけ流動性の低いETFではまとまった注文で市場価格が振れやすく、注意が必要です。QIVはこうしたリスクを引き下げ、ETFを売買しやすくする目的で算出を始めた参考指標です。 QIVの算出式と使い方 ETFの運用会社は毎営業日、日々の開示事項の中で純資産総額や一口当たり純資産(基準価額)を公表しています。いわゆる投資信託としてのETF価格です。QIVは公表された一口当たり純資産に、日々の連動対象(ベンチマーク)の変化率を掛け合わせて算出します。本来は保有資産全ての時価を合算すべきですが、公表情報だけでは日々のETFの保有資産状況を把握できません。そこでベンチマークへの連動を前提とした簡易的な算出方式を採用しました。 QIVの「IV」は「Indicative Value」の頭文字をとった言葉で、欧米ではETFの参考指標として一般的です。先頭に「Intraday(日中の)」を付けて「IIV」などとも呼ばれており、日中の市場価格との比較にこそ意味のある指標です。ただ、本サイトに掲載する終値同士の比較でも一定の傾向は読み取れます。流動性の低いETFでは、市場価格がQIVを下回る「ディスカウント」の状態に放置されたり、また逆のプレミアム(市場価格がQIVを上回っている状態)が常態化している銘柄も少なくありません。かい離が長期的に解消に向かうと判断できれば、有効な投資機会になり得ます。 なお、本サイトでは終値しか掲載しておりませんが、証券会社の店頭等にあるQUICK端末ではベンチマーク指数と同じ頻度(日経平均であれば1分間隔)でQIVを算出しています。また、かい離率も市場価格との比較だけでなく、売り気配と買い気配の仲値と比較したかい離率も算出しています。ご注文の際にお尋ねください。 QIV利用時の注意点 日々の一口当たり基準価額は公表されており、そこにベンチマークの変動率をかければQIVのような指標は誰でも算出可能です。ただし、QUICKでは2つの重要な価格変動要因を反映させています。一つがETF自身の分配金落ち、もう一つがベンチマーク指数の配当落ち影響度です。前者は文字通り、ETFが決算期ごとに支払った分配金を市場価格から差し引く処理。後者はETFの保有銘柄について、細かく配当落ちの影響度を反映させる処理です。 例えば、3月や9月の月末近くにはETF保有銘柄の多くが配当落ちします。仮に同じベンチマークに連動するETFでもポートフォリオによって影響は微妙に異なりますが、QUICKはその時点で入手可能なETFの保有銘柄をもとに配当落ち影響度を算出し、QIVを調整します。QUICKは全上場銘柄について翌日の基準値を算出するための配当見込み額を設定しており、これを用いて配当落ち影響度を算出することができます。 とはいえ、QIVやかい離率の評価には注意が必要です。例えば大引けにかけて相場が急変した際など、ETF保有銘柄の変動とベンチマーク指数との連動が崩れやすい局面では、一時的にQIVとETF価格のかい離が大きくなる場合があります。上記「ディスカウント」や「プレミアム」といった評価はあくまで一般的な判断です。状況によって異なる判断が有効な場合もありますので御注意ください。 (掲載日:2009年09月1日)
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