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【第107回】投信フォーカス国内上場企業の今期業績見通しは大幅減益に国内上場企業の今期業績見通しは大幅減益に 世界的な景気後退を背景に、国内企業の業績が悪化しています。東証1部上場企業(金融除く全産業)の今期(2009年3月期)経常利益の予想をQBRで集計したところ15兆円強となり、前期実績(08年3月期)の39兆円に比べて約60%減の大幅減益の見通しになりました。 業種別では、製造業が前期実績に比べて83%の減益を見込んでおり、非製造業の37%減益予想に比べて激しい落ち込みとなりそうです。 なかでも、電気機器の121%減益、輸送用機器の107%減益など輸出関連企業の業績悪化が目立ちます。輸出関連企業は、欧米や新興国の景気悪化による需要低迷に加えて円高の影響を強く受けています。今期の経常損益予想は、トヨタ自動車の5000億円の赤字をはじめ、日立が3800億円、パナソニックが3800億円、東芝が3300億円と、軒並み歴史的な大幅赤字決算の見通しです。 一方、内需関連業種では、情報・通信業が7%減益、小売業が9%減益、サービス業が17%減益と輸出関連銘柄に比べると減益幅が小幅に止まりました。ファーストリテイリング、ファミリーマート、ニトリなど、低価格・節約志向の小売企業は過去最高益を更新する見通しです。 経常利益はバブル期並みも、税引き後利益は下回る 東証1部上場企業(金融除く全産業)の経常利益の推移をみると、バブル期(1990年−91年3月期)は15兆円に拡大、その後バブルが崩壊すると8兆円(94年3月期)まで縮小したものの、ITバブル時(2001年3月期)には21兆円まで業績を伸ばしました。今期は前期実績の約4割まで縮小する見通しですが、その利益水準は15兆円強とバブル全盛期の利益水準を保っています。 ただ、不振部門の整理などで企業が多額の特別損失を計上しているため、税引き後利益はバブル期が6兆円程度だったのに対し、今期は3兆円程度になる見通しです。 利益水準は変わらないのにバブル期に比べて株価が大きく下げているのは、世界的な金融危機や景気後退が続き、国内企業の業績が来期以降も低迷し続けることを多くの投資家が想定しているからかもしれません。 世界景気の底入れ時期にも注目 海外需要増による輸出の拡大で高い収益水準を維持してきた国内企業が今後業績を回復していくには、世界的な信用収縮と消費減少に歯止めがかかり、海外各国の景気後退に底入れ感が出てくる必要があります。国内消費の活性化策とともに、海外各国の景気回復策を注視する必要がありそうです。
執筆:QBR 清家武(掲載日:2009年03月24日)
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