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投信フォーカス少子化対策、政府頼みでなく民間も取り組みを――コモンズ投信の『こどもトラスト』コモンズ投信が『こどもトラスト』という新サービスを開始した。同サービスは、子供の資産形成をサポートするための商品でイギリスの『チャイルドトラスト』をベースにしている。当初300人の限定募集だったが、好評のため新たに500人の追加募集をしている。 401kの子供版ともいえるチャイルドトラスト イギリスのチャイルドトラストとは、子供のために貯蓄を推進させるための公的制度。子供名義の口座を開設して資金を運用し、将来の独立や進学などの費用に役立てようというものだ。投資先は株式や債券、投資信託、預金などの中から選択が可能。 運用資金として子供の生後1年以内と7歳の誕生日にそれぞれ250ポンド(6月末時点で約3.3万円)がイギリス政府から支払われるうえ、同口座での運用に係る税金は非課税など、政府支援政策ならではのメリットが受けられる。 資金は18歳まで引き出せないなど、イギリス国民の貯蓄率アップが導入の狙いだが、子供が16歳になると自身で資金の運用先を決定することもできるなど投資教育の側面も担っている。 こどもトラストでは最大1万2千円をプレゼント 一方、日本では6月から子ども手当の支払いが始まったが、チャイルドトラストのような公的制度はない。このため、こどもトラストには税制優遇措置はないうえ、投資先の選択肢も『コモンズ30ファンド』のみ。補助金の仕組みはコモンズ投信が負担することで実現した。初回入金時と運用開始から3年後、5年後、7年後に残高が一定水準に達していればそれぞれ3000円分の同ファンドを贈呈する。加入は0〜15歳以下で満20歳になると終了。当初1.5万円を拠出し、その後は毎月3000円以上の積立が必要だ。 公的支援がないうえ、コストもかかる同サービスだが、コモンズ投信の伊井哲朗社長は「少子化問題に対して政策に頼るだけでなく、民間からのイノベーションを展開したかった」と、思いを語る。また、日本には学資保険などのほかに子供向け金融商品が少ないことや、“30年の目線で世代を越えた長期投資”という同ファンドのコンセプトと、チャイルドトラストのコンセプトが合致したこともサービス導入の理由に挙げる。 ファンドの運用成績しだいでは元本割れのリスクあり コモンズ投信の試算によると、20年間の間に毎月1万円を積立てて7%の複利運用をした場合、元本総額の240万円に対して運用資産は526万円に増加する。だが、運用が奏功しないケースもあり、元本を割り込むことはある。 『コモンズ30ファンド』の1年間の運用成績はTOPIXより下落率が小さかったものの、1.39%と小幅マイナスだった。同ファンドは国内外の株式に30年という長いタームで投資するファンド。6月末時点では日本株のみに投資している。 投資教育の実現も視野に こどもトラストの今後の展開については、企業と連携した投資教育を検討している。例えば、こどもトラストを保有する人を対象とし、現役を退職した数人の経営者に毎月、講義をしてもらう。「私自身、就職活動に取り組むまで日本の産業に対する知識がほとんどなかった。講義を受講すれば自ずと日本の産業や歴史が分かるので投資教育につながる」(伊井氏)という。 執筆:QBR 根岸てるみ(掲載日:2010年07月22日)
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