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投信フォーカス

投信資金流入動向

相場低迷、円高の逆境下でも投信への資金流入は継続

リーマン・ショック後の金融市場の混乱や世界的な景気悪化に歯止めがかかり、2009年3月頃から約1年間わたって世界の株式相場は上昇基調となりました。しかし、2010年春には、景気の二番底懸念から世界の株式相場が再び下落に転じ、外国為替相場では円高に振れています。

こうした中、多くの投資信託の基準価額は下落傾向を強めましたが、世界的な景気減速が意識され始めた10年5月以降も、投資信託には月間5000億円以上の資金流入が続いています。

資金流出入額を投資信託の分類別でみると、「海外債券型」、「REIT型」、「国内債券型」に資金が流入している一方、「資産分散型」からは流出しています(右下参照)。

これを見ると、分配金の高いファンドを投資家が選好する動きが出ているようです。

海外債券型のタイプで資金流出入に差

10年5月以降、資金流入額が最も大きい分類は「海外債券型」ですが、組入資産のタイプによって人気度や資金流出入額に差が出ています。

金利が高いブラジルなどの新興国の債券に投資する「新興国債券型」や低格付け社債に投資する「ハイイールド社債型」は、高い分配金を背景に資金が大量に流入しています。なかでも、米ドル建てのハイイールド債券に投資し、ブラジル・レアルなど高金利通貨で為替ヘッジしてヘッジプレミアム(通貨間の短期金利差)を獲得するファンド、いわゆる「通貨選択型ファンド」への流入が多いようです。

また、比較的信用力が高いうえに金利が高いオーストラリアの債券に投資する「豪州債券型」も継続的に資金が流入しています。

半面、格付けが高い先進国の債券中心に投資する「先進国債券型」は相対的に分配金が低いことや、欧州の金融危機の影響が嫌気されて資金が大幅に流出しています。

「海外債券型」に次いで資金が流入したのは、「REIT型」でこれも高い分配金や好成績が人気の理由です。

国内債券型へも資金流入が増加

従来は投資家の人気が低かった「国内債券型」への資金流入が10年春から目立っています。為替リスクがなく値動きが安定していることや、手数料・信託報酬などのコストが低いことから人気化しています。また、11年以降の個人向け国債の償還や、定額貯金(ゆうちょ銀行)の大量満期の受け皿商品としても注目されているようです。


執筆:QBR 清家 武(掲載日:2010年08月24日)

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