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トップ > 株式 > 中国・アジア新興国特集 > インドネシアの成長経済 飛翔する神鳥 中国・アジア新興国特集 [ インドネシアの成長経済 飛翔する神鳥 ]ソーシャルブックマークに登録:
【第5回】注目されるジャカルタ インドネシア 空の競い赤道に沿うように広がる一万七千もの島々に、多様な文化を持つ人々が暮らす国・インドネシア。豊富な人口と飛躍的な経済成長から、一大消費市場としても注目されるこの国に、進出を果たす日本の企業はあとを絶たない。
ジャカルタの経済成長 バリ島特化を覆す需要の源は 日本とインドネシアの旅客のパイプは、長らくデンパサールが主要だった。しかしここ数年、日本からバリ島への観光需要は往時の勢いを欠いている。日本航空がバリ島直行・デンパサール便(成田・関空)を路線撤退したことにも象徴される(図表1)。 ところがジャカルタ便は対照的だ。 2010年9月、インドネシアの国営航空会社ガルーダ・インドネシア航空が成田・ジャカルタ間をダブルデイリー(一日二便毎日)で増発増便したのを皮切りに、2011年1月7日には全日空も同区間の運航を再開させ、本格的なジャカルタ便競争時代が幕をあける。 インドネシアは中間層の増大と旺盛な消費欲(内需拡大)から、半世紀後には日本を抜いてアジア有数の経済大国になると予想する専門家もいる。ジャカルタ行政区内やその近郊には、日系企業が多数、進出しており、「新規の進出相談件数もうなぎのぼり」と聞く。 しかしその反面、ジャカルタにおける在留邦人数*は微減している(図表2)。 (*在留邦人数とは、在留届(旅券法の定めで、三ヵ月超の長期滞在者は在留届を出すことが義務づけられている)を提出した人の数をさしており、駐在員やその家族なども該当する。) これに対して、増加傾向にあるのは短期商用(出張渡航)を目的とした入国者数である。 ジャカルタのスカルノ・ハッタ国際空港は、年間100万人以上の利用者を受け入れるインドネシア第二の空の玄関口だ。そのうち日本人の利用者は約16万2000人(2004年実績)で、全体の16%強を占めている(インドネシア共和国文化観光省発表)。 ちなみに国際観光地として世界的な認知にあるバリ島は、年間222万人もの外国人を受け入れる。うち日本人の訪問者数は32万人弱(いずれの数値も2009年実績。バリ州政府観光局発表)とジャカルタの倍を数える。国別訪問者数のなかで最多の豪州は、相変わらず増加の傾向にあるが、一方で日本人のバリ島離れが浮き彫りになっている。
増えるジャカルタ便 ビジネス需要の取り込みも激化
全日空が投入した新造機B767-300ERのビジネスクラスシートANA BUSINESS CRADLE 出張族の囲い込みをはかる(画像提供:ANA) ガルーダ・インドネシア航空の使用機材はエアバス社のA330−300機(257席)とA330−200機(222席)がおもで、ナショナルフラッグキャリアの強みを活かし、機内における入国審査サービス(入国審査官が空路同乗し、正式な入国審査が座席(オンボード)で行われる)を売りにする。 全日空は最新鋭のボーイング767−300ER(ビジネスクラス35席・エコノミークラス167席)を、就航再開にあわせ投入した。この新造機はシートの快適性が高いことでも知られており、多忙なビジネスマンの機上リラクゼーションを追求する狙いがある。全日本空輸東京支店法人販売部の赤津洋一氏は、就航に先立ちジャカルタへ入り、現地に進出する日系企業へ利用促進のお願いに挨拶まわりをした。「到着時間が午後2時半と、ちょうどラッシュアワーで道路が渋滞する少し前に市街へ入ることができる」と言われ、路線参入に手ごたえを感じたと語る。ちなみに成田発は朝9時前後で、ビジネスクラスの利用者には前泊プランか早朝お迎えプランの無料サービスを選べるキャンペーンを期間限定(2011年3月26日日本出発分まで)で実施する。 全日空のジャカルタ便は、12年半ぶりのリバイバル路線だ。新たなファン層の獲得にも、今後の注目が集まる。 日本航空も負けてはいない。ビジネスクラス以上のジャカルタからの帰国便利用者を対象に、成田から自宅ないしはオフィスへの車のお帰りサービス(片道)を期間限定(2011年4月末まで)で実施する。 航空各社におけるジャカルタ便の需要取り込み合戦は、今、始まったばかりだ。また、インドネシア政府はバリ島から東へ50キロ、観光投資が集中するロンボク島に、現在、国際空港を建設中で、2011年中に開港を予定しているという。ビジネス需要が増すジャカルタ便と、観光需要を今後、どのようにバランスさせていくかも気になるところだ。 取材執筆:千葉千枝子(掲載日:2011年02月21日) プロフィール :千葉千枝子 Chieko Chiba 観光ジャーナリスト。東京成徳短大観光学講師。中央大学卒業後、富士銀行、シティバンクを経てJTB へ入社。96 年、有限会社を設立。旅と金融をテーマに、運輸・観光業全般の論評、執筆・講演活動を行う。著書に「JTB 旅をみがく現場力」(東洋経済新報社)など。 この特集のバックナンバー
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