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かば子

株式 [ 企業を知るには製品から ]

【第87回】

森永製菓(2201)

栄養補助食品「ウイダーinゼリー」

 

進化する食の形態

 
食事をとる時間がない時、疲れた時、小腹が空いた時など、手軽なエネルギー補給に便利な森永製菓の栄養補助食品「ウイダーinゼリー」。アスリートをはじめ、多くの人たちに愛され続けるこの商品の人気の秘密をお伺いしてきました。   

「ウイダーinゼリー」。アスリートをはじめ、人生をイキイキと前向きに楽しもうとしている人々の思いに応える。

 

健康をキーワードに新たなプロジェクトを稼動

 
「おいしく、たのしく、すこやかに」を企業理念とする同社は、健康志向に目覚めた人々のライフスタイルの潮流を素早く捉え、1983年に健康事業部を設立。
「商品を作りこんでいく知識や技術はありますが、体づくりを始め、健康全体に関するノウハウを求め事業提携先を探しました。その中で、サプリメントの販売からトレーニング、ジムの運営、出版まで豊富な実績とノウハウを持つ米国のウイダー社と提携しました」とウイダー事業部マーケティング担当ウイダーinゼリー ブランドマネジャー永野浩司氏。

 

手軽に、確実にエネルギー補給できる商品を!

 

1992年、ウイダーinシリーズ(缶ドリンク)を地域限定で発売。
1984年には、スポーツジムを中心に、ウイダー社のプロテインなどをボディビルダーや一部のアスリートに販売した。1992年からは、ウイダーの良さをより多くの人に伝えようと地域限定で缶ドリンクを販売するが、缶は飲み残しができず、また缶を持ち込めない競技場もあり、市場定着には至らなかった。
「アスリートや大学の陸上部の人たちにアンケート調査を行ってみると、ドリンクは、どうしてもお腹がポチャポチャしてしまうと。そして、試合中に小腹が空いた時、試合間で時間がない時、試合前に緊張して食べ物がとれない時に、保存性と携帯性のある、バナナと牛乳が合わさったようなものが欲しいという声があがりました」
そこで、運動中に素早くエネルギー補給ができ、飲むだけで食べた感じがする食品の開発に着手する。

 

“食べると飲む”の両方が楽しめる食感

 
ウイダーの栄養素の考え方であるトライアングル理論(スタミナづくり、コンディションづくり、からだづくり)に基づき、同社で独自開発し、1994年に「ウイダーinゼリー エネルギーイン/ビタミンイン」を発売。
「飲むだけで、食べた感じのするもの。そして手軽に、確実にエネルギー補給できるようにしようと当社のゲル化技術を活用しました。それにより、のど通りが良く、エネルギーだけでなく水分補給もでき、“食べると飲む”の両方が楽しめる食感を実現できました。また、容器は携帯性に優れたスパウト付アルミパウチを採用。当時まだ普及していなかったもので、製造ラインなど、一から作り上げていく大変な作業でした」
シルバーを基調としたシンプルで、スタイリッシュなデザインは、21世紀になっても古くならない普遍的なデザインを目指した。発売当時、宇宙食みたいという声もあったそうだ。また、ウイダー理論に基づいた“しっかりとした栄養素が含まれている”ことを、「ウイダーinゼリー」の『in』に込めた。
 

“体にいいものはまずい”という常識を覆す

 


(上)ホエイプロテインストロベリー味
 (下)プロテインバー ウェファータイプナッツ味
 「ウイダーinゼリー」を中心に、プロテイン、タブレット、バーなど幅広く商品を展開。
味についても、当時の栄養補助食品は“まずい”というイメージが強いなか、爽やかなフレーバーにしたことでその常識を覆した。
「飲料は冷やして飲むのが基本ですが、移動中や試合の会場では温くなることもあります。そこで常温でもおいしい味を狙いました。また、原料には、砂糖ではなく、カロリーをしっかりとりながらも甘さを抑えられるデキストリンを使用し、スポーツシーンでも、あるいは毎日飲んでも、飽きない味にするため、あと味をすっきりさせるなど味には相当こだわりました」
95年、コンビニでの販売をスタート。その際、「ウイダーinゼリー」の手軽さを伝えるため「私の朝ごはん」というキャッチコピーを使い、時間がない、食欲がないという理由で朝食がとれない人にアピールした。

 

時間がないなら「ウイダーinゼリー」を!

 
さらに「ウイダーinゼリー」のすばやく飲めるよさを伝えるべく96年にはコピーを「10秒でとれる朝ごはん」に。だが、99年頃になると売り上げが横ばいになる。
「『ウイダーinゼリー』は、朝ごはんの代わりにとるものというイメージが定着していました。消費者調査を行ってみると、運動前、残業前、勉強前など何かをする前、何かをしながら飲む『積極的つなぎ食』としている人が多かったんです。そこで『10秒チャージ、2時間キープ。』を新コピーに、木村拓哉さんが走りながら『ウイダーinゼリー』を飲むCMを作成し、新たなイメージを作り出すことに成功しました」
 

進化し続ける「ウイダーinゼリー」

 
スポーツや男性イメージが強かったゼリー飲料だが、01年のアミノ酸ブームを期に、デザート感覚の商品が増え、女性層も取り込み裾野を広げ市場規模は右肩上がりに。
「『ウイダーinゼリー』は2008年小売ベースで300億円を稼ぎ出し、当社商品のなかでNO.1の売り上げになりました。2008年にウイダー日本上陸25周年を迎え、新コピー『あなたには、あなたの10秒メシ。』で、あらゆるシーンに対応できる商品の魅力を訴求しています。そして、今後、発売当時の“スマートな形状、手軽さ、進んでいる”というインパクト、進化した食の形態であることを気づいていただけるようPRしていきたいですね」
執筆:QBR、掲載日:2009年月4月2日

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